%e3%81%8a%e5%a2%93

よくあるご質問

一覧に戻る

地震に備えるお墓の耐震対策!修理のタイミングと流れを徹底解説

はじめに

2024年1月に発生した能登半島地震では、多くの人々の生活が脅かされ、復興には長い時間がかかるとされています。生活再建が最優先となる中で、お墓の修理や復旧が後回しになっている現状もあります。

しかし、お墓はご先祖様を祀る大切な場所です。地震によって倒壊してしまえば、遺骨が露出してしまう可能性もあり、修復には多額の費用と時間がかかることもあります。

そこで、本記事ではお墓の耐震対策や修理のタイミング、流れについて詳しく解説していきます。ぜひ参考にして、大切なお墓を守るための対策を考えてみてください。

 

お墓の耐震施工はなぜ重要?

日本は地震大国!お墓の耐震対策も必須

日本は世界的にも地震の多い国です。震度5以上の揺れを観測する地震は頻繁に発生しており、大きな地震が発生すれば、お墓への影響も避けられません。

特に、お墓は建築物のように耐震基準が定められていないため、耐震施工を施していないと簡単に倒壊してしまいます。

過去の地震被害を見ても、震度5弱で一部の墓石が転倒し、震度6以上になると墓石の半数以上が倒壊するという調査結果が出ています。

お墓の倒壊は、次のような問題を引き起こします。

 

  • ご先祖様の遺骨が露出する
  • 墓石が隣のお墓に倒れ、損傷させてしまう
  • 通行人に危険を及ぼす

 

特に都市部では、狭い墓地が多いため、1つの墓石が倒れることで隣の墓石まで損傷する可能性があり、より大きな問題へと発展することもあります。

実際に起こったお墓の地震被害

例えば、2024年の能登半島地震では、多くの墓石が倒壊しました。

 

  • 石川県珠洲市の西光寺では約250基のお墓のほとんどが損壊
  • 金沢市の市営墓地では地滑りにより約80基が崩壊
  • 富山県・福井県の公営墓地でも被害が確認される

 

地震が発生した後は、生活再建が優先されるため、すぐにお墓の修理ができないケースが多く、修復には何年もかかることもあります。

だからこそ、地震が起きる前にお墓の耐震対策をしておくことが大切なのです。

お墓の修理が必要なケース

墓石の損傷は、見た目ではわかりにくいこともあります。特に、次のような症状がある場合は、早めの修理を検討しましょう。

目地(接合部分)の割れ

お墓の石材同士をつないでいる目地部分(シリコンやコーキング材)が割れている場合、地震の際に墓石がズレやすくなります。

また、目地に隙間ができると雨水が入り込み、カビやコケが発生する原因になります。定期的に目地の状態をチェックし、必要があれば補修を行いましょう。

 

墓石の傾き・ズレ

墓石が前後左右に傾いている、またはズレている場合、地震が発生すると倒壊のリスクが高まります。

傾きやズレの原因は、地震だけでなく、地盤沈下や木の根の成長などによることもあるため、専門業者に点検してもらうのが安全です。

 

墓石の表面にひび割れ・欠けがある

墓石の表面にひび割れが発生すると、そこから水が染み込み、さらにダメージが進行します。

特に冬場の寒冷地では、水が凍結・膨張することで墓石が割れてしまうこともあるため、早めの対処が必要です。

 

お墓の耐震施工にはどんな種類がある?

1. 耐震ボンド施工

墓石同士の接合部分に耐震ボンド(特殊な接着剤)を使って補強する方法です。

メリット

  • 比較的安価(数万円程度)
  • 工期が短い
  • DIYでも施工可能

デメリット

  • 温度変化や雨風の影響を受けやすい
  • 横揺れに弱い

2. 耐震ピン工法

墓石に金属のピン(ダボ)を埋め込んで固定する方法です。

メリット

  • 既存のお墓に施工可能
  • 見た目に影響がない
  • 工期が短い

デメリット

  • 強い衝撃を受けると墓石がピンから抜けることがある
  • 墓石に穴を開ける必要がある

3. 耐震一体墓施工

墓石を1つの大きな石で作ることで、耐震性を高める方法です。

メリット

  • 地震に強い
  • 分離やズレの心配がない

デメリット

  • 既存の墓石には施工できない
  • 高額になる

 

お墓の耐震施工の流れ

1. 業者へ相談

まずは、墓石専門の石材業者に相談しましょう。現在のお墓の状態を点検し、適切な耐震施工を提案してもらいます。

 

2. 施工計画の決定

業者と相談しながら、耐震ボンド・ピン工法・一体墓のどれを採用するか決定します。

3. 施工開始

耐震施工は、通常1日~数日程度で完了します。

4. アフターメンテナンス

施工後も、定期的に墓石の点検を行い、問題がないかを確認しましょう。

 

まとめ

地震はいつ起こるかわかりません。大切なお墓を守るためには、事前の耐震施工が重要です。

特に、墓石のズレ・ひび割れ・目地の割れなどがある場合は、早めに修理を行うことで、より安心してお墓を守ることができます。

もしお墓の耐震対策が気になった方は、一度専門の石材店に相談してみてはいかがでしょうか? ご先祖様を大切にし、未来の世代へお墓をしっかり残していくためにも、今できる備えをしておきましょう。

そのほかの「よくある質問」はこちら