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火葬は当たり前じゃない?宗教や民族の違いで異なる葬法の違い

こんにちは 望月です。

いよいよ3月になり春の訪れを感じて心も何だかウキウキして来ます。

先日は地元のテレビ番組で樹木葬の特集があり当店を取り上げて頂きかなりの反響がありました。

日本では火葬するのが普通と考えられていますが、民族が違うとお葬式・お墓の作り・

埋葬の仕方の意味も大きく違ってくるようです。

今回は葬法の違いを国や宗教別に比べてみました。

インドのヒンズー教の場合

幼児と出家者は土葬で、それ以外は火葬されます。

火葬する時に「プレータ」と呼ばれる霊魂は頭蓋骨から出てあの世へ旅立ち、その間の

10日間に新しい身体を得る為に生まれ変わります。そして13日目の儀式の後あの世に到

達して祖霊たちの仲間に入り安住すると信じられています。あとに残ったお骨は霊魂の

抜け殻なのでガンジス河に流します。 偉大な聖人や国王以外お墓は作りません。

イスラム教の場合

「火葬は神を冒涜する」と言う考えがあるので土葬にします。しかし霊魂は埋葬した翌

日に肉体から抜け出ると信じられているので、土葬は簡単なものですが顔を聖地メッカ

に向けます。3日間の喪に服した後は普通の生活に戻りお墓参りの習慣もありません。

 

チベットの場合

亡骸はハゲ鷲が食べやすいように細かく切り砕きます。亡骸を食べられる事で死者の霊を早く天界に運んでもらうと信じている鳥葬の国です。しかしすべて鳥葬にするのではなく現実には土葬や火葬・水葬やミイラもあるようです。

キリスト教の場合

カトリックでは火葬して遺体が無くなるのをとても嫌います。「最後の審判の日」に遺体が無いと神の国・天国に往けないと信じられているからです。教会の中のキリスト像や聖者の遺体に少しでも近い場所に埋葬されて聖者とともに天国へ往く事を願う「聖者崇拝」もあります。火葬は「火あぶり」とみなされ敬遠されたとも言われます。

儒教の場合

ご先祖様をお祀りする「先祖祭祀」と父母に仕える「孝(親孝行)」が生活の基本にあり身体を大切にする考えがあります。例えば「両親からもらった身体を傷つけない事が孝の始まり」とか「孝行は両親に仕える事に始まり・・・ご先祖様を念うこと」と教えにあり遺体を焼くなどもっての他で遺体を保存できる土葬が伝統的な葬法となっています。

道教の場合

古代中国では人骨やお棺の内側に「朱」を塗って「不死」を願う習慣が生まれました。

また遺体保存のため木炭を棺の回りに詰めます。日本の古墳にも棺の内側や石室お壁に「朱」を塗ったり木炭を詰めた遺跡が数多くありますがこれは古代中国の影響を受けたものです。

古代エジプトでは

死後にも世界があると信じたエジプトでは遺体を保存する為に「ミイラ」を作りました。王のミイラを納めるために巨大なお墓「ピラミッド」も作られました。

その他

樹木に遺体を縛ったり、棺のまま木の上に置いて風雨にさらしお骨になってから正式に埋葬したり、海辺の小石の間に遺体を固定して海水や波に浸しお骨になるのを待って改めてお骨を集めて最終的な埋葬をする「二次葬」「複葬」する習慣の国や地域もあります。

まとめ

初めて知った埋葬の仕方やちょっと考えられないやり方などありましたが、民族や宗教が違うと葬法もお墓の作りも意味も、明らかに異なる事が分かります。

日本でもイスラム教の葬儀をサポートしている会社があるようですが、数は少ないようです。これから少しづつ対応の仕方も変化していくかもしれませんね。