公開日：2025年12月05日
更新日：2025年12月05日
墓石の文字の書体は自由に選べる？霊園でよく使われるデザインを紹介
「お墓に刻む文字、どんな書体にしたらいいんだろう…？」お墓づくりを進める中で、こんなふうに迷ったことはありませんか？
墓石の文字の書体は多くの霊園で比較的自由に選べますが、読みやすさや故人らしさ、家族全員が納得できるかどうかなど、考えるべきことはさまざまです。さらに、霊園ごとのルールや墓石の形によっても適した書体は変わります。
この記事では、墓石でよく使われる書体の種類や選び方、失敗しないための注意点をわかりやすくまとめました。お墓づくりの参考にしてみてください。
墓石に刻む文字の基本
墓石に刻む一般的な言葉
墓石に刻む内容は、宗派や家族の考え方によって異なりますが、一般的には次のような項目が選ばれます。
・○○家などの家名
・故人のお名前
・戒名や法名
・没年月日、享年
・「ありがとう」「安らかに」などの短いメッセージ
・心、和、祈など思いを表す一文字
近年は、形式にとらわれないシンプルなデザインも増えており、「名前だけを刻む」「英字を使う」など、より個性を表現した墓石が選ばれる傾向もあります。
まずは一般的なパターンを知り、家族と話し合うところから始めるとスムーズです。
宗派ごとの刻む言葉
・浄土宗、浄土真宗：南無阿弥陀仏
・臨済宗、曹洞宗：南無釈迦牟尼佛
・日蓮宗：南無妙法蓮華経
浄土宗や浄土真宗では「南無阿弥陀仏」、日蓮宗では「南無妙法蓮華経」、禅宗では「南無釈迦牟尼佛」など、それぞれの教義に沿った言葉が使われます。これらは故人の安らかな成仏や宗教的な帰依を表現しています。
しかし、現代では「〇〇家之墓」のように家名を刻むケースが一般的で、ほとんどの宗派で許容されています。
また、お寺のお墓では方針によって刻む言葉が決まっていることがあります。墓地を選ぶ前に霊園や寺院に事前に確認しておきましょう。
墓石でよく使われる書体の種類
| 主な書体 | 特徴 | 備考 |
| 楷書体 | 読みやすく整った印象 | どんなスタイルのお墓にも合いやすい書体 |
| 行書体 | 柔らかく温かみがある | 優しい印象を与えたい場合に適している |
| 隷書体 | 古典的で重厚感がある
|
伝統的なデザインや一文字彫りに向いている |
| 篆書体 | 厳粛で格式高い印象 | 歴史的な雰囲気を重視する場合に適している |
多く選ばれる楷書体と行書体
楷書体と行書体は墓石でよく選ばれている書体です。
楷書体はその整った形から、読みやすく格式を感じさせるため、伝統的なお墓に適しています。一方、行書体は筆の流れが美しく、柔らかい印象を与えるため、温かみが欲しい場合に使われることが多いです。
落ち着いた印象の隷書体と篆書体
隷書体と篆書体は、古典的で重厚感のある書体です。これらの書体は、和風の墓石や、雰囲気を大切にしたい場合に特に適しています。
また、家名や一文字を大きく刻むデザインにも非常に相性が良いです。
近年では、個性を表現するために普段見慣れた書体を用いるケースもあります。
特にゴシック体は、線が太く視認性が高いことから、洋型墓石などで選ばれる書体の一つです。一方で、明朝体などはスタイリッシュで洗練された印象になりますが、細い線が多い書体の場合は遠くから見えづらくなることもあるため、しっかり比較をして決めましょう。
文字を見やすくするレイアウト
墓石の大きさや形、石材の種類によって文字の見え方は大きく変わります。いずれの場合も、離れた場所からでも読みやすく、視認性の高いレイアウトにすることを心がけましょう。
和型墓石
和型墓石は家名やメッセージ、家紋など複数の情報を刻む余裕があります。このため、文字の大きさや配置を工夫しやすく、余白もゆとりを持たせて美しくバランスが取れます。
さまざまなデザインを取り入れても、全体的にまとまりやすいのが特徴です。
洋型墓石
スペースに限りがあるため、情報は絞って刻む必要があります。例えば、名前のみや家名とひと言メッセージなど、シンプルで読みやすいデザインが適しています。
小さめの墓石でも、適切に配置すれば美しく見えやすさを保つことができます。
プレート
樹木葬では、お墓の近くに設置する小さなプレートに名前やメッセージを刻みます。スペースが限られているため、シンプルなデザインが適しています。
文字の大きさや配置を工夫し、背景とのコントラストを考慮して選ぶと、美しく読みやすい仕上がりになります。
【関連記事】
樹木葬での墓石選び、どんなデザインが人気？後悔しない選び方とは？
墓石の書体を選ぶときのポイントと注意点
石材の色・質感とのバランス
書体は石材の色や質感に大きく影響されます。黒系の石材では細めの文字でも綺麗に見えますが、白御影など明るい石材では太めの書体を選んだほうが読みやすいです。
さらに、凹凸のある石材では細かい線が再現しづらくなるため、現物や施工例を見て確認することをおすすめします。
遠くからの視認性
近くで見るときれいに見えても、遠くからは文字が見えにくくなってしまう場合があります。
特に行書体や筆記体など、流れるような線が多い書体は、離れた場所では読みづらくなることがあるため、忘れずに確認しておくようにしましょう。
書体の選び分け
長いメッセージを太い書体で刻むと、圧迫感が出てしまうことがあります。一方で、家名や一文字を大きく刻む場合は、力強い書体が映えます。
また、英字や数字を使う場合は、視認性を損なわないよう、シンプルな書体を選ぶと良いでしょう。
将来のメンテナンスや経年変化
墓石は何十年、時には何百年と残るものです。細い書体や複雑な線は風雨や時間の経過で劣化し、読みづらくなりやすいため、耐久性も考慮して選ぶことが重要です。
深彫りや色入れの有無も、長期間にわたる読みやすさに影響を与えるため、メンテナンスのことも考えて書体を決めましょう。
書体選びも含めて霊園に相談しながら決めていきましょう
墓石の書体は、楷書体、行書体などの定番から、隷書体やゴシック体まで幅広い選択肢があります。
書体の印象はお墓全体の雰囲気を大きく左右するため、読みやすさや石との相性、家族全員の意見を大切にしながら選ぶことがポイントです。
千年オリーブの森 大分東は、花や緑に囲まれた明るい雰囲気の樹木葬専門霊園です。
書体選びや刻む言葉について迷っている方も、実際のプレートや区画を見ながらスタッフと一緒に検討できますので、初めての方でも安心できます。
樹木葬の詳細や霊園の雰囲気など、詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。
