公開日:2025年11月05日
更新日:2025年11月05日
合祀しない樹木葬丨メリットや必要な費用、注意点とは?

「自然の中で、家族だけで安らかに眠りたい」という想いから、樹木葬の検討者が増えています。 しかし、「最後は他の方の遺骨と一緒になるのでは?」という合祀(ごうし)への不安を持つ方も少なくありません。
もしあなたが、
・他の人の遺骨と混ざることには抵抗がある
・家族や夫婦だけで眠れるお墓を探している
・永代供養の安心感は欲しい
このようにお考えなら、「合祀しない個別型の樹木葬」がその答えになるかもしれません。 この記事では、合祀しない樹木葬のメリットや費用、そして後悔しないために知っておくべき注意点を分かりやすく解説します。
「合祀しない樹木葬」とは?永代供養でも安心の個別埋葬
まず大切なこととして、樹木葬には大きく分けて2つのタイプがあります。
1.合祀型:ご遺骨を骨壺から取り出し、他のご家族のご遺骨と一緒に埋葬するタイプ。
2.個別型(合祀しない):個別に区画が用意され、家族や夫婦単位で埋葬されるタイプ。
一般的に「合祀」は、お墓の承継者がいなくなった後に、最終的にご遺骨が合同で埋葬される形をイメージされることが多いでしょう。
しかし、最近の樹木葬には、最初から永代にわたって合祀をせず、個別の区画で供養を続けられる霊園が増えています。
ここでよくある誤解が、「永代供養=必ず合祀される」というものですが、これは間違いです。
「永代供養」とは、霊園が責任をもって永代にわたり供養・管理を行うことであり、埋葬方法(合祀か個別か)とは別の話です。
つまり、「永代供養付き」で、かつ「合祀しない」という、両方の安心を兼ね備えた選択が可能なのです。
| 項目 | 合祀型 | 合祀しない個別型 |
| 埋葬方法 | 他の遺骨と一緒に埋葬 | 個別のスペースに安置 |
| 費用感 | 比較的安価(10万円~) | やや高め(70万円~) |
| メリット | 費用を抑えられる | 故人の尊厳を守れる |
| こんな方へ | 費用を最優先したい方 | 家族単位で眠りたい方 |
合祀しない樹木葬を選ぶ3つのメリット
では、合祀しない樹木葬を選ぶことには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
1. 他の方と遺骨が混ざらず、故人の尊厳を守れる
合祀しない最大のメリットは、血縁のない方のご遺骨と混ざることがないという精神的な安心感です。「知らない人と一緒になるのは、故人に申し訳ない」と感じる方にとって、これは何よりも大切なポイントでしょう。
故人やご先祖様への敬意を大切にしながら、安らかな眠りの場を用意することができます。
2. 家族や夫婦が代々一緒に眠れる
個別の区画があるため、お墓の承継や将来の追加納骨も可能です。 例えば、最初にご両親が入り、将来ご自身やパートナーが入るといった形で、家族の絆をつなぐ場所になります。
個別の墓碑があることでお参りの対象が明確になり、子や孫の世代も故人を偲びやすくなります。
3. 将来の改葬(お墓の引越し)にも対応しやすい
未来のことは誰にも予測できません。 「子供が遠方に引っ越したので、お墓も近くに移したい」といった状況になる可能性もゼロではありません。
合祀されているとご遺骨を取り出すことは不可能ですが、個別区画であれば、万が一の際にご遺骨を取り出して改葬(お墓の引越し)することも可能です。
費用相場は70万円~150万円
合祀しない樹木葬の費用相場は、一区画あたり70万円~150万円前後です。 これには主に以下の項目が含まれます。
- 永代使用料(区画を使用する権利)
- 墓石・プレート代
- 永代供養料
- 管理費
合祀型(10万円~)に比べると高価に感じられますが、それはお墓を継ぐ方がいなくても永代にわたり管理・供養してもらえる「個別の永代供養墓」としての価値が含まれているためです。
費用を比較する際の3つのチェックポイント
費用を検討する際は、表面的な価格だけでなく、以下の3点を確認することが後悔しないための鍵となります。
1.「管理費」は含まれているか?
「年間管理費0円」と書かれていても、実際は永代供養料や初期費用に数十年分が一括で含まれているケースがほとんどです。支払いの総額で比較しましょう。
2.「永代供養料」は含まれているか?
区画の使用料とは別に、永代供養料が設定されている場合もあります。「表示価格に永代供養料は含まれていますか?」と直接確認するのが確実です。
3.二人目以降の「追加料金」はいくらか?
夫婦や家族で利用する場合、2人目以降の納骨料やプレートへの彫刻料が別途必要になるかを確認しましょう。
後悔しないために。契約前の4つの確認事項
最後に、契約を決める前に必ず確認しておきたい4つのポイントをお伝えします。
1.「個別でいられる期間」はいつまでか
霊園によっては、「個別で安置されるのは33回忌までで、その後は合祀墓に移ります」というプランもあります。もし永代にわたって個別での供養を望むのであれば、「期間の定めなく、永代にわたり合祀しないプランですか?」とはっきりと確認しましょう。
2.納骨できる「人数」と「スペース」は十分か
「夫婦限定」「家族4名まで」など、区画ごとに人数の上限が設けられていることが一般的です。 将来、誰がこのお墓に入る可能性があるのかをご家族で話し合い、希望に合った区画を選びましょう。
3.後継者がいなくなった後の供養はどうなるか
お参りする方がいなくなった後も、霊園が責任をもって供養・管理を続けてくれるのが永代供養の魅力です。 具体的に、年に何回、どのような形で供養が行われるのかを確認しておくと、より安心できます。
4.ペットと一緒に眠れるか
「大切なペットも家族の一員として一緒に眠らせてあげたい」と考える方は年々増えています。 霊園によってはペット共葬が可能な区画もありますので、希望される場合は契約前にルールを確認しておきましょう。
まとめ
合祀しない樹木葬は、「他の人と遺骨が混ざらない安心感」と「お墓の承継者がいなくても安心な永代供養」を両立できる、現代のニーズに合った新しい供養の形です。
後悔のない選択をするためには、契約前に、
- 個別安置期間
- 費用の総額
- 埋葬人数の上限
- 永代供養の具体的な内容
この4点を必ず確認することが大切です。いくつかの霊園を見学し、ご自身とご家族が心から納得できる場所を見つけてください。
千年オリーブの森 大分東では、人数制限なしで合祀を行わない永代供養つきの樹木葬をご用意しています。 霊園について知りたい方は、こちらからご覧ください。
