公開日:2025年05月07日
更新日:2025年05月01日
墓じまい後の遺骨を手元供養する方法と費用について解説。自宅に納骨できる「自宅墓」とは?
墓じまいをした後、遺骨の行き先に悩む方は少なくありません。
「先祖代々のお墓を閉じたものの、遺骨をどう扱えばよいのか分からない」「納骨堂や樹木葬も考えたけど、もう少し身近で供養できないか?」——そんなお悩みを解決するのが手元供養です。
この記事では、墓じまい後に遺骨を自宅で供養する方法と費用、自宅に納骨できる「自宅墓」の詳細についてわかりやすく解説します。
墓じまい後のご遺骨は、ご自宅で供養という選択肢
手元供養は、故人をいつも身近に感じながら供養できる、新しい形のご供養です。
費用はおおよそ1万円から10万円程度と、お墓と比較して経済的な負担を抑えられる点も魅力です。
さらに、自宅墓という形であれば、本格的なご供養をご自宅で行うことができ、将来的な移動や管理の面でも利便性があります。
墓じまいとは?手続きとその背景
墓じまいとは、お墓を撤去・更地にして、そこに納められていた遺骨を他の場所に移すことです。
近年では、以下のような理由で墓じまいを選ぶ人が増えています。
- お墓の管理ができない(遠方・後継者不在)
- 維持費や管理費の負担
- 家族の価値観の変化(シンプルな供養志向)
墓じまい後のご遺骨の納骨先としては、「永代供養墓」「納骨堂」「樹木葬」「散骨」「手元供養」などが多く選ばれています。それぞれに利点がありますが、今回は故人を身近に感じられ、お墓と比較して費用も抑えられる「手元供養」について詳しく解説していきます。
自宅は「墓地」ではないため、改葬先としては認められない
墓じまい後にご遺骨を別の場所へ移す際には、通常「改葬許可申請」が必要です。
遺骨を自宅で保管すること自体は違法ではありませんが、墓地埋葬法で認められた安置先ではないため、改葬先として行政に認められないのが通常です。
改葬許可には受入証明書(新たな墓地・納骨堂の受け入れ証明)が必要なので、自宅などは対象外となっています。手元供養を検討される方は、事前に自治体に相談し、適切な対応を確認しておくことをおすすめします。
では、「自宅墓」は全く実現不可能なのでしょうか? そうではありません。
「分骨」という方法で、一部のご遺骨を自宅で供養することが可能です。
具体的には、
1.改葬許可を得て、ご遺骨の大部分を墓地や納骨堂へ改葬します。
2.その後、一部のご遺骨のみを分骨し、ご自宅で供養します。
この方法であれば、主たるご遺骨は正式な墓地へ納めつつ、ご自宅には供養のためのミニ骨壺などを設置することができます。これは、現時点において最も現実的かつ法的な側面からも適切な「自宅墓」の実現方法と言えるでしょう。
手元供養の具体的な方法とは?
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骨壺での保管:小型のデザイン性ある骨壺に入れて、自宅で安置。
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分骨ペンダント:遺骨の一部をアクセサリーにして常に身に着ける。
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ミニ仏壇とセットで:コンパクトな仏壇と合わせて設置。
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自宅墓の利用:本格的な納骨スペースを自宅に設ける。
自宅に納骨できる「自宅墓」とは?
「自宅墓」は、遺骨を専用の容器に納めて、自宅に本格的な供養スペースを作るスタイルです。
仏壇のような小型の墓石や納骨容器が用意され、デザインや素材も豊富です。
自宅墓のメリット
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いつでも供養できる:移動不要で、思い立った時にお参り可能。
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費用負担が少ない:お墓のような土地代・管理費が不要。
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将来的に他の供養方法にも対応可能:手元供養後に樹木葬や納骨堂に改葬することも可能。
手元供養・自宅墓にかかる費用はどのくらい?
項目 | 費用の目安 |
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墓じまい手続き | 5万円~30万円 |
小型骨壺 | 1万円~5万円 |
分骨ペンダント | 2万円~10万円 |
自宅墓(本格的な容器) | 5万円~20万円 |
ミニ仏壇 | 3万円~15万円 |
※費用は選ぶ製品や地域により異なります。
粉骨が必要な場合、別途3~5万円の費用がかかることがあります。
墓じまいから手元供養までの流れ
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墓じまいの手続き依頼
- 行政手続き(改葬許可証の取得など)
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遺骨の取り出し・移送
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手元供養・自宅墓の準備
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自宅での供養スタート
まとめ
墓じまい後の遺骨の扱いに悩んでいる方には、手元供養や自宅墓という選択肢があります。
経済的な負担が少なく、故人をいつでも近くで感じられる供養方法として、ぜひご検討ください。
当社「千年オリーブの森 大分東」では、墓じまいから手元供養まで、丁寧にサポートしております。
樹木葬と手元供養を組み合わせたプランもご提案可能です。お気軽にご相談ください。