qa11

よくあるご質問

一覧に戻る

公営霊園での樹木葬を選ぶ際のメリットと注意点は?

墓地選びにおいて、近年注目されているのが「樹木葬」です。自然に還るという考え方や、従来のお墓よりも費用が抑えられることから、多くの方が樹木葬を選択しています。その中でも、「公営霊園の樹木葬」は特に人気が高い選択肢です。この記事では、公営霊園の樹木葬について、そのメリットや注意点を詳しく解説し、公営霊園を選ぶ際のポイントを紹介します。

 

樹木葬とは?

樹木葬とは、従来のような墓石を使用せず、樹木や草花を墓標とするお墓のことです。墓石の代わりに自然の要素を取り入れ、環境に配慮した形で故人を供養します。樹木葬には以下の特徴があります。

  • 墓石を設置せず、自然に還る形式
  • 個人、夫婦、家族単位での利用が可能
  • 永代供養が可能な場合もあり、後継者がいなくても供養が続けられる

この形式は、後継者がいない方や、自然志向の方々に特に支持されています。

 

公営霊園とは?

公営霊園は、都道府県や市町村など地方自治体が管理・運営している霊園です。「〇〇市営△△霊園」「〇〇町営△△霊園」などと呼ばれることが多く、青山霊園のような著名人も埋葬されている有名な公営霊園もあります。

公営霊園は、一般の民営霊園に比べて、費用が安く、長期的に安定した管理が期待できる点が特徴です。地域に密着した管理が行われており、宗教や宗派の制限もなく、誰でも利用できるのが大きなメリットです。

 

公営霊園にある樹木葬のメリット

公営霊園の樹木葬には、次のような多くのメリットがあります。

1. 宗教を問わない

公営霊園は、特定の宗教や宗派に縛られず、誰でも利用できることが特徴です。これは、仏教以外の信仰を持つ方や、家族内で信仰が異なる場合でも、安心して利用できる理由の一つです。また、霊園が僧侶を招いての合同供養を行わないため、特定の宗教に縛られた供養を望まない方にも適しています。

2. 供養の費用を抑えられる

従来の墓石を立てる形式と異なり、樹木葬では大きな墓石を設置しないため、初期費用が比較的抑えられます。さらに、多くの場合、年間管理費も発生しないため、長期的な費用負担も軽減されます。

3. 永続性があり安心

公営霊園は自治体が運営しているため、民営霊園のように運営会社の倒産リスクがありません。また、寺院墓地のように廃寺などによる維持の不安もないため、長期にわたり安定した管理が期待できます。これは、将来の供養や管理に対して安心感を与えてくれます。

4. 遺骨を土に還すタイプが多い

公営霊園の樹木葬は、遺骨を自然に還す形式が多く採用されています。遺骨を骨袋に入れた状態で土中に埋葬することで、自然に還っていくという考え方です。個別区画がある場合でも、使用期限が過ぎると共同区画で遺骨を土に還す形式が多く、環境に配慮した供養が可能です。

 

公営霊園の樹木葬を選ぶ際の注意点

一方、公営霊園の樹木葬にはいくつかの注意点もあります。選ぶ際には、これらの点を理解した上で決定することが大切です。

1. 樹木葬がある公営霊園は数が少ない

樹木葬自体が比較的新しい供養形式であり、すべての公営霊園に設置されているわけではありません。特定の地域で樹木葬を希望しても、そこに公営の樹木葬がない場合もあるため、事前に霊園の情報を確認する必要があります。

2. 申し込み要件がある

公営霊園は、誰でも利用できるわけではありません。通常、居住地や遺骨の有無などの申し込み要件が設定されています。例えば、「霊園を管轄する自治体に一定期間居住していること」「遺骨を持っていること」などが要件となる場合があります。利用を希望する際は、各自治体の条件を確認しておきましょう。

3. 抽選になることがある

人気の高い地域や霊園では、樹木葬を利用するために抽選が行われます。年に一度などの定期的な抽選で、当選した方のみが使用できる仕組みです。抽選に外れると再度申し込みを行わなければならず、希望通りに利用できるとは限らない点に注意が必要です。

4. ペットとの埋葬はできない

多くの公営霊園では、ペットと一緒に埋葬することが認められていません。ペットとの埋葬を希望する場合は、民営霊園や寺院墓地などの別の供養方法を検討する必要があります。

5. 区画の指定や納骨の立会ができないことが多い

公営霊園では、区画の指定ができず、自治体がランダムに割り当てることが一般的です。また、納骨の際も、立会ができない場合が多く、自治体の職員が行うことが一般的です。自分の希望に沿った場所での埋葬を希望する場合には、別の供養方法を検討する必要があります。

 

公営霊園の樹木葬の費用

公営霊園の樹木葬にかかる費用は、1体あたりおおよそ10万~20万円程度です。場所によっては、これよりも低い費用で利用できる霊園も存在します。さらに、公営霊園の多くは年間管理費が不要なため、維持費がかからない点も大きな魅力です。

民営霊園と比べると、全体的に費用が安く、経済的な負担を抑えられることが多いです。

 

公営霊園の樹木葬に納骨するまでの流れ

公営霊園での樹木葬を利用する場合の手順を以下に紹介します。自治体ごとに異なる部分もあるため、詳細は各自治体の募集要項を確認しましょう。

1. 申込受付

公営霊園の募集時期に合わせて、申し込みを行います。募集は、自治体の広報誌やホームページで告知されます。

2. 抽選・結果通知

人気のある霊園では、抽選が行われることがあります。抽選に受かった場合は、使用許可の手続きに進みます。

3. 書類提出・資格審査

必要書類(住民票の写しや戸籍抄本など)を提出し、資格審査を受けます。自治体が定める条件を満たしているか確認されます。

4. 使用料の納付

審査に通ったら、使用料や管理料を納付します。支払いが完了すると、使用許可証が交付されます。

5. 納骨手続き

使用許可証が交付された後、納骨の手続きに進みます。指定された日時に遺骨を霊園に持参し、職員が納骨を行います。

 

民営霊園や寺院墓地との違い

公営霊園と民営霊園や寺院墓地の樹木葬には、いくつかの違いがあります。それぞれの違いを理解し、自分に合った供養方法を選ぶことが重要です。

 

民営霊園との違い

  • 設備やサービスが充実:民営霊園は、施設が充実している傾向があります。ガーデナーが景観を整えることや、カフェ付きの管理棟があることもあります。
  • 費用が高い傾向:公営霊園に比べて費用が高く、年間管理料が発生することも多いです。
  • 永代供養付き:民営霊園の多くには永代供養がついており、年に1回~数回の合同法要が行われます。

 

寺院墓地との違い

  • 永代供養が必須:寺院墓地では、納骨法要や永代供養が行われることが多く、仏事全般に対応してくれます。
  • 費用が高い傾向:費用は公営霊園よりも高くなる傾向がありますが、寺院と直接相談できる点が利点です。

 

まとめ

公営霊園の樹木葬には、宗教に縛られず、費用が抑えられるなどのメリットがあります。また、自治体が運営しているため、永続性があり安心して利用できる点も大きな魅力です。ただし、樹木葬を提供している公営霊園が少ないことや、申し込みには抽選が伴うこともあるため、計画的に進めることが重要です。

公営霊園の樹木葬を選ぶ際は、メリット・デメリットをよく理解し、自分や家族にとって最適な供養方法を選択しましょう。

そのほかの「よくある質問」はこちら