公開日:2024年01月01日
更新日:2023年12月29日
樹木葬ってどんなもの?自然に抱かれる供養法のメリットとデメリット
1. 樹木葬とは
1-1 樹木葬の特徴
樹木葬(じゅもくそう)は、伝統的な墓石ではなく樹木や花壇を墓標として使用する埋葬方法です。一般的には、遺骨を樹木の下に埋葬するイメージがありますが、形態は多岐にわたり、骨壺での埋葬や墓標として樹木以外を使用するケースもあります。
散骨との違い
散骨は遺骨をパウダー状にして自然に散布することで、樹木葬は遺骨を地中に埋葬する点で異なります。
樹木葬のシンボルツリー
- 桜
- ハナミズキ
- もみじ
- ヤマツツジ
- サルスベリ
- カエデ
- クスノキ
- オリーブ
宗教・宗派の扱い
公営霊園では一般に宗教や宗派は問われませんが、民営霊園や寺院墓地では異なることがあります。
2. 樹木葬の種類
里山型
自然な景観を生かした埋葬方法で、一区画に一本のシンボルツリーが植えられます。
都市型(公園型・庭園型)
都市部に整備された霊園で、公園型は一般の公園風、庭園型はより精緻に整備されたスタイルです。
3. 樹木葬の納骨方法
個別型
個別の区画に納骨する方法です。
共同型(集合型)
複数の遺骨を共有スペースに納める方法です。
合祀型
不特定多数の方の遺骨と一緒に合祀される方法です。
4. 樹木葬の費用の内訳
- 使用料:土地使用料で、立地によって変動します。
- 埋葬料:遺骨を埋葬する際の料金です。
- 銘板製作料:埋葬場所の目印となる銘板の製作料です。
- 年間管理料:霊園の維持管理にかかる料金です。
5. 樹木葬のメリット
- 落ち着いた自然の中でお参りができる。
- 自然に還ることが可能(特に里山型)。
- 従来のお墓に比べて比較的安価。
- お墓の継承の心配がない。
- ペットと一緒に納骨可能な霊園もある。
6. 樹木葬のデメリット
- お参りの対象が漠然としていて実感が湧きにくい。
- 樹木の枯れる、倒れるリスク。
- 季節によって風景が変わる。
- アクセスが悪い場合がある。
- 納骨した場所が分からなくなる場合も。
- 粉骨が必要な場合もある。
- 後から遺骨を取り出せない場合がある。
- 人数が増えると割高になる場合がある。
- お墓の継承ができない。
7. 樹木葬の流れ
- 情報収集
- 現地見学
- 申し込み
- 契約
- 入金
- 使用許可証の受け取り
- 納骨(埋葬)
- 法要
8. 樹木葬の注意点
- 現地を確認する。
- 納骨方法を確認する。
- 家族・親族の同意を得る。
- 規約を確認する。
9. よくある質問
- Q: 樹木葬の葬儀に対応していますか?
- A: 樹木葬は葬儀の方法ではなく、埋葬方法です。葬儀については別途検討が必要です。
まとめ
樹木葬は自然と調和する新しい埋葬スタイルです。従来のお墓と異なり、樹木や花壇を墓標として使用し、自然に還ることに重きを置いています。メリットは自然の中で穏やかにお参りができること、継承の必要がないこと、比較的安価であることです。一方で、デメリットとしては、お参りの実感の欠如や樹木の管理に関する懸念があります。樹木葬を選ぶ際は、これらの点を考慮し、個人や家族に合った選択をすることが大切です。