公開日:2026年02月13日
更新日:2026年02月13日
四十九日まで絶えずお線香を供える理由は?香食(こうじき)の意味と線香の本数もご紹介
お葬式やお通夜で、「四十九日までは毎日お線香をあげたほうがよい」「夜は灯りを絶やさない」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
四十九日までお線香を供える背景には、仏教の考え方や、香食(こうじき)と呼ばれる意味合いがあります。ただし、供養の形は宗派や地域、家庭の事情によっても差があり、一つの正解が決まっているわけではありません。
この記事では、四十九日とお線香の関係や香食の意味、期間中の線香の本数についてお話します。

香食(こうじき)とは何か
「香食(こうじき)」は、故人が四十九日までの間に香りを食事として食べるという考え方です。故人は生前のような食事を取れないため、お線香や抹香の香りを上等な食べ物として食すと言われています。
この考え方は、仏教経典「倶舎論」でも説かれており、香りは目に見えない供養として、古くから大切にされてきました。
四十九日までお線香を供える理由
仏教では、亡くなったあと四十九日間は「中陰(ちゅういん)」と呼ばれ、次の生を受けるまでの大切な期間と考えられています。この期間には七日ごとの節目があり、遺族が供養を続けることで、故人を送り出す準備をするとされています。
香食の考え方に基づくと、この中陰のあいだ、故人は香りを供え物として受け取ります。そのため、四十九日までお線香を供える習慣は、故人に食事を供え続けるという意味合いを持っています。
そうして香食という考え方を背景に、四十九日という区切りまで香りを供える供養の形が受け継がれてきました。
「線香を絶やしてはいけない」は本当?
これまでの説明から「四十九日までは必ず線香を絶やしてはいけない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこまで重く考える必要はありません。
もともと寺院などでは、法要や読経の場で香を絶やさないという考え方があり、そこから家庭にも「できる範囲で続ける」という形で広がっていきました。
仕事や日常生活の忙しさから、常に線香を焚き続けることは難しいご家庭も多いと思います。自宅にいない間や就寝中にお線香を焚いたままというのも危険なので、安全に配慮しながら、無理のない頻度で手を合わせるようにしましょう。
お供えするお線香の本数
お線香の本数は、1~3本立てるのが一般的です。
特に1本立てることが多く、故人があの世へ迷わずたどり着くための、1本の道しるべになると言われています。
仏教では香そのものが供養であり、本数よりも香りを供える行為そのものが重視されてきた背景があります。そのため、1本でも十分に供養として成り立つと考えられてきました。
一方で、宗派や寺院によっては3本を立てる場合もありますが、家庭での供養においては1本で問題とされることはほとんどありません。迷った場合は、普段の家庭の習慣に合わせるか、菩提寺がある場合には確認すると安心です。
お通夜や葬儀では1人1本が安心
お通夜や葬儀で線香をあげる際には、香炉がいっぱいになってしまわないように、1人1本ほどにとどめておくと安心です。
四十九日以降のお線香はどうする?
四十九日を過ぎたあとは、毎日線香を供える形から、命日・月命日・法要など節目に手を合わせる形へ変える家庭も多いです。それぞれのライフスタイルに合わせて、時々手を合わせるようにするのも供養になります。
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電気は消さないほうがいい?

四十九日まで「電気(灯り)を消さない」と聞いたことがある方もいると思います。これは主に、仏前の灯明(とうみょう)と言って、ろうそくや灯りに関する習慣が、家庭の照明と結びついて伝わっているものです。
灯明は、仏教において仏前を照らし、供養の場を整える役割を持つものとされてきました。暗闇を照らす灯りには、故人の歩む道を明るくする、迷いを払うといった象徴的な意味が重ねられることもあり、法要や日常の供養では欠かせない要素とされてきました。
こうした背景から、夜間でも仏前が分かるように灯りを残す習慣が生まれ、地域によっては四十九日まで小さな灯りを絶やさない家庭もあります。かつては電気がなかった時代に、行灯やろうそくを使って灯明を保っていた名残が、現在の「電気を消さない」という言い回しにつながっていると考えられます。
ただし、これはあくまで習慣的なものであり、「必ず電気をつけっぱなしにしなければならない」という決まりがあるわけではありません。現代の住環境では、防災や生活リズムを考慮し、仏前だけに小さな常夜灯を置く、LEDの安全な灯りを使うなど、無理のない形に置き換えて供養を続ける家庭が多くなっています。
よくある疑問
Q. 忙しくて線香をあげられない日がありました。やり直す必要はありますか?
A. やり直しが必要になるようなものではありません。気づいたときに手を合わせれば十分です。
Q. 留守の間も線香を焚いたほうがいいですか?
A. 火災リスクを考えると、留守中は避けたほうがよいでしょう。供える時間を在宅時に決める、電気線香や安全な灯りに置き換えるなどが現実的です。
Q. 電気線香でも失礼になりませんか?
A. 宗派や考え方によりますが、安全面を優先して選ぶ家庭も増えています。迷う場合は菩提寺に確認すると安心です。
大切な人の供養を、わたしたちもお手伝いします。
四十九日までお線香を供えるのは、中陰という区切りの中で、日々手を合わせる習慣を整えるためです。香食の考え方が背景にある一方で、「絶やしてはいけない」「電気を消してはいけない」などの言い伝えは、地域によって強く意識されていることもあります。
火を扱う以上、安全面に配慮しながら、家庭の事情に合う形で続けましょう。迷う場合は、菩提寺や葬儀社、法要をお願いする先に確認し、無理なく続けられると安心です。
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