公開日:2026年02月13日
更新日:2026年02月13日
実は別の意味を持つ、墓じまいと改葬。それぞれの違いと必要な手順を解説
お墓のことを考え始めたとき、「改葬」や「墓じまい」という言葉を目にする方は多いと思います。
ただ、実際にはこの2つの言葉の意味がよく分からず、同じものとして使われているケースも少なくありません。現実の場面では両方を同時に行うことが多いため、混同されやすくなっているのです。
この記事では、改葬と墓じまいの違いを整理したうえで、それぞれに必要な手順や注意点を分かりやすく解説します。

「墓じまい」と「改葬」
墓じまいと改葬の違い
まず、言葉の意味を整理しておきましょう。
墓じまいとは、現在あるお墓を撤去し、墓地を管理者へ返還することを指します。一方の改葬は、埋葬されているご遺骨を別の墓地や納骨先へ移すための行政手続きです。
墓じまい:お墓を閉じる行為
改葬:ご遺骨を移すための手続き
多くの場合、墓じまいを行うとご遺骨の移転が必要になるため、結果として改葬の手続きも同時に進めることになります。
墓じまいを検討する主な理由
墓じまいを検討する理由は、ご家庭ごとにさまざまです。よくある例としては、次のような事情が挙げられます。
- 年齢や体力の面から、お墓の維持が負担になってきた
- お墓が遠方にあり、管理・お参りが難しい
- 後継者がいない
なお、墓じまいは「供養をやめること」ではありません。あくまで、お墓の形や管理方法を見直すという理由で墓じまいを行い、その後も別の形で供養を続けていく方がほとんどです。
改葬では、なぜ手続きが必要?
改葬とは、現在のお墓からご遺骨を取り出し、別の場所へ移すことを指します。
この改葬を行うには、市区町村が発行する「改葬許可証」が必要になります。これは、公衆衛生や社会秩序の観点から、ご遺骨の移動が私的な判断だけで自由に行えないよう、国が管理しているためです。勝手に掘り出したり、無断で移動したりすることは認められていません。
そのため、墓じまいを行い、新たに永代供養墓や樹木葬へ納骨する場合や、遠方のお墓から近くの霊園へ移す場合には、必ずこの手続きを行う必要があります。
”第2条-3
この法律で「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。厚生労働省公式HP https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei15/(2026-01-23)”
墓じまい・改葬の基本的な流れ
1. 新しい納骨先を決める
納骨先が決まっていないと、改葬許可申請が進められない場合があります。
受入証明書(使用許可証など)を発行してもらいましょう。※この書類がないと、改葬許可申請は受理されないことがあります。
2.現在の墓地管理者から「埋葬証明書」を取得
現在お墓がある霊園・寺院に依頼し、誰の遺骨が、どこに埋葬されているかを証明する「埋葬(納骨)証明書」を発行してもらいます。発行までに数日〜1週間程度かかることがあります。
3. 市区町村で改葬許可申請を行い、「改葬許可証」を受け取る
提出書類を揃えて、現在お墓がある市区町村役所に申請します。申請自体は、即日〜数日で許可が出る自治体がほとんどです。(郵送申請可の自治体も増えているため、各自治体にご確認ください。)
主な提出書類
・改葬許可申請書
・埋葬証明書
・新しい納骨先の受入証明書
改葬許可証がないと、ご遺骨の取り出し、新しい納骨先での納骨のどちらも行えなくなってしまいます。一番大切な書類ですので、紛失しないようにしっかり保管しましょう。
原本を複数部必要とする場合もあるため、コピーではなく原本を必ず保管します。
4. 閉眼供養を行い、ご遺骨を取り出す(改葬)
墓石から魂を抜く儀式(閉眼供養)を行ったあと、石材業者がご遺骨を取り出します。
※閉眼供養は宗派や墓地の規則により省略される場合もあります。
5. 墓石の撤去・墓地の返還(墓じまい)
墓石を撤去し、墓地を更地に戻して管理者へ返還します。
工期目安:1日〜数日
6. 新しい納骨先で納骨する
改葬許可証を提出し、新しいお墓・樹木葬・納骨堂へ納骨します。
改葬・墓じまいにかかる費用の目安
墓じまいにかかる費用
| 費用 | 相場目安 | 備考 |
| 墓石撤去 | 約20万円〜60万円 | 撤去・解体・処分 |
| 閉眼供養(お布施) | 約3万円〜10万円 | 宗教による |
| 墓地の原状回復 | 約3万円〜10万円 | 更地にする工賃 |
| 遺骨取り出し | 約3万円〜8万円 | ー |
石材専門店のプロが在籍する「千年オリーブの森 大分東」では、お墓じまいの無料お見積りも承っております。お客様ひとりひとりに丁寧な対応を心がけておりますので、安心してご相談ください。
改葬の費用
| 費用 | 相場目安 | 備考 |
| 改葬許可申請の手数料 | 約300円〜1,000円 | 市区町村による |
| 役所の戸籍等(必要に応じて) | 約数百円〜2,000円 | 改葬申請書類と併せて必要な場合あり |
新しい納骨先の費用
| 供養先 | 相場目安 | 内容 |
| 永代供養墓 | 約20万円〜150万円 | 施設・立地・期間によって大きく幅あり |
| 樹木葬 | 約5万円〜150万円 | 埋葬方法による |
| 納骨堂 | 約30万円〜120万円 | 保管期間・収容方法による |
| 合祀墓 | 約5万円〜30万円 | 共同埋葬タイプ |
改葬・墓じまいでよくある注意点
改葬や墓じまいを進める際には、いくつか注意したい点があります。
まず、後々のトラブルを避けるためにも、親族間で事前に話し合いをしておくことが大切です。誰が手続きを進めるのか、今後どのような供養の形を選ぶのかについて、あらかじめ共有しておくことで、手続きがスムーズに進みやすくなります。
菩提寺がある場合には、できるだけ早い段階で相談しましょう。墓じまいにあたっては、閉眼供養が必要になることも多く、寺院ごとに考え方や進め方が異なる場合があります。
また、改葬や墓じまいには役所への申請や各種証明書の取得など、複数の手続きが伴います。書類の準備や発行に時間がかかることもあるため、全体のスケジュールには余裕を持って進めることが大切です。
段取りを整理しながら、一つずつ確認して進めていくことで、負担を抑えながら対応することができます。
改葬後の供養先として選ばれている選択肢
墓じまい後の供養先として、管理の負担が少なく、後継者を必要としない供養方法を選ぶ方が増えています。
それぞれ供養の方法や費用、埋葬の形は異なりますが、改葬後の生活や家族構成を見据えたうえで、自分たちに合った供養先を選びましょう。
最近の供養では、このような形式が増えています。
・永代供養墓
・樹木葬
・納骨堂
・合祀墓
最近では、霊園にお墓の管理を任せる「永代供養」が注目を集めています。後継者を必要とせず、管理の負担を抑えられるため、遠方にお住いの方や、たまにしかお参りに来られないという方にもおすすめです。
【詳しい内容はこちら】
墓じまいから永代供養にするまでの流れ | 必要な手続きと費用ガイド
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改葬や墓じまいのあと、管理の負担をかけずに供養を続けたいと考える方に向けて、千年オリーブの森では永代供養付きの樹木葬をご案内しています。霊園が責任をもって管理と供養を行うため、お墓を継ぐ人がいない場合でも安心してお選びいただけます。
「改葬を考えているが、どこに納骨すればよいか分からない」「樹木葬について具体的な話を聞いてみたい」といった段階でももちろん問題ありません。現状をお伺いしたうえで、手続きの流れや供養の選択肢についてご説明しています。
改葬や墓じまいを検討されている方は、まずはお気軽にご相談ください。

