公開日:2025年04月01日
更新日:2025年03月30日
「墓守」ってなに?知っておきたいお墓を受け継ぐ人の役割と意味について。
お墓を守る「墓守(はかもり)」という言葉。最近では終活や相続といった話題の中で耳にする機会も増えましたが、「具体的にどんなことをするの?」「誰がするものなの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
特に、ご先祖様のお墓を受け継ぐ立場にある方や、親族間で話し合いをしているという方にとっては、正しい知識を持っておくことが大切です。この記事では、墓守の意味や役割、決め方、実際に行うこと、そして誰がなるべきかなどをわかりやすく解説していきます。
墓守にはどんな意味があるのか?
「墓守」とは、一般的にはお墓を守る人のことを指しますが、実はその意味には大きく分けて2つの側面があります。ひとつは、墓地や霊園を衛生的に保つために清掃や管理を行うという実務的な役割。そしてもうひとつは、祭祀継承者として家のお墓を引き継ぎ、仏事や供養を担うという精神的・文化的な役割です。
歴史的には、墓地の近くに住んで遺体の管理を担っていた「三枚聖」や「隠坊」といった存在が「墓守」の原型とも言われています。現代においては、「お墓を継承する人」と「お墓の清掃・管理をする人」の2つの意味で使われることが多くなっています。
実際に墓守が行うこととは?
墓守の主な役割は、物理的なお墓の管理と精神的な供養の両方を担うことです。具体的には、お墓の清掃、法要への参加、年間管理費の支払い、名義変更の手続きなどが含まれます。
たとえば、お墓参りの際には、墓石を水で洗い流したり、雑草を抜いたり、古い花やお供え物を片付けたりします。これらは必ずしも頻繁に行う必要はありませんが、年に数回でも丁寧に続けていくことが大切です。
また、管理費の支払いも墓守の重要な役目です。支払いが滞ると、お墓の撤去や無縁墓地への移行といった事態も起こり得るため、注意が必要です。
墓守は誰が務めるべき?
法律的には、お墓は「祭祀財産」とされており、相続財産とは区別されています。したがって、財産相続のように複数人で分け合うことができず、原則として1人が引き継ぐことになります。
とはいえ、誰が墓守になるかについて法律で明確に定められているわけではありません。長男や長女が引き継ぐというのはあくまで慣習に過ぎず、親族間の話し合いによって次男や次女、さらには嫁いだ娘、親族以外の友人などが継ぐことも可能です。
複数人で役割を分担する場合には、あらかじめルールを決めておくことが肝心です。掃除の当番や法要の進行、管理費の負担など、あいまいにしてしまうと後々トラブルの原因になりかねません。
墓守に関する経済的な注意点
お墓を維持していくうえで、費用が発生する点も見逃せません。管理費はもちろん、清掃や修繕を石材店に依頼した場合には消費税がかかることもあります。
ただし、墓地そのものには固定資産税はかかりません。また、お墓や仏壇、仏具などの祭祀財産については相続税も課税対象外とされていますので、金銭的な負担が大きくなることは比較的少ないといえます。
墓守が不在の場合の対処法
現代では、少子化や都市化の影響で墓守を継ぐ人がいないというケースも増えています。そうした場合には、「墓じまい」や「永代供養」という選択肢も考えられます。
墓じまいはお墓を撤去し、遺骨を新しい納骨堂などへ移す方法です。一方、永代供養は、一定期間お寺や霊園が管理してくれたのち、合祀されるという供養のスタイルです。
どちらを選ぶにしても、親族間でよく話し合い、気持ちの整理をつけたうえで進めることが大切です。
まとめ
墓守という役割には、単なる清掃や費用の支払いといった実務的な側面だけでなく、家族やご先祖を想う気持ちや歴史を受け継ぐという意味も込められています。誰が墓守を務めるか、どうやって管理していくかは、それぞれの家庭によって異なりますが、いずれにしても先祖を敬う心を大切にすることが第一です。
時代とともに家族の形が変わる中で、墓守の在り方も柔軟に変化しています。けれども、ご先祖様を敬い、墓を大切にするという心は、これからも変わらず受け継いでいきたいものです。墓守について正しい知識を持ち、いざというときに慌てることのないように、ぜひ本記事を参考にしてご自身の終活や家族との話し合いに活かしてください。