%e7%b6%99%e6%89%bf%e8%80%85

よくあるご質問

一覧に戻る

相続放棄したらお墓の継承はどうなる?永代供養や税負担を解説

相続放棄をした場合でも、お墓の継承を避けることはできません。お墓は「祭祀財産」として扱われるため、相続財産とは異なる扱いを受けます。この記事では、相続放棄とお墓の継承の関係、お墓の維持管理や負担を軽減する方法、そして税金や永代供養について詳しく解説します。

 

 

お墓の継承は相続放棄をしても拒否できない?

親が亡くなると、多くの人が両親が管理していたお墓をどうするかで悩みます。特に遠方に住んでいる場合や、子どもたちがそれぞれ独立している場合など、継承に関する問題は複雑です。

祭祀財産とは

「祭祀財産」とは、先祖や神仏を祀るための財産を指します。これには以下のようなものが含まれます。

  • お墓(墓地・墓石)
  • 仏壇や位牌
  • 仏具や墓碑
  • 家系図

祭祀財産は法律上、相続財産に含まれません。そのため、遺産分割の対象外であり、継承者は原則1人に限定されます。

相続税や固定資産税の負担は?

お墓や仏壇などの祭祀財産は、以下の理由から税金が発生しません。

  • 相続税: 非課税対象として扱われます。
  • 固定資産税: お墓や墓地は個人所有ではなく、使用権に基づくもののため課税対象外です。

ただし、骨とう品として価値のある仏具や金製の仏像などは、相続財産として課税対象になる可能性があります。

継承に伴う負担

税金は発生しないものの、お墓を維持するための費用は発生します。

  • 年間管理料: 公営墓地では約数千円、民営墓地や寺院墓地では約5千円〜2万円程度。
  • 掃除や修繕費: お墓の経年劣化や清掃に伴う費用。
  • お墓掃除代行: 遠方の場合、代行業者を利用するケースも。

お墓を管理する負担を軽減する方法

お墓の負担が大きい場合、以下の方法で対応が可能です。

墓じまい

「墓じまい」とは、お墓を撤去して遺骨を別の場所へ移動することを指します。

墓じまいの手順

  1. 祭祀継承者の決定: まず継承者を確定し、墓地管理者へ連絡します。
  2. 名義変更: 必要書類を揃えて、お墓の名義を変更します。
  3. 遺骨の取り出し: 閉眼供養を行い、遺骨を取り出します。
  4. 墓石の撤去: 業者に依頼して墓石を撤去します。

費用の目安

  • 墓じまい費用: 約20万円〜40万円
  • 閉眼供養のお布施: 約3万円〜7万円
  • 永代供養費用: 合祀墓であれば約3万円〜30万円/1柱

永代供養

永代供養とは、墓地管理者が遺骨を長期間管理・供養するサービスです。種類によって費用や形式が異なります。

  • 永代供養墓(合祀墓): 最も安価で1柱あたり3万円〜30万円程度。
  • 集合墓や納骨堂: 約20万円〜150万円程度。
  • 永代供養付き一般墓: 個別管理が可能で約100万円〜350万円。

祭祀継承者は誰がなる?

祭祀継承者は、故人が生前に指定していればその人が引き継ぎます。指定がない場合、家庭裁判所や地域の慣習に従って決定されます。

指定方法

  • 口頭での指定: 可能だが、証拠が残らないためトラブルの原因になる可能性がある。
  • 遺言書での指定: 書面で明確に記載することで、トラブルを防ぐ。

裁判所での決定基準

  • 故人との関係性
  • 居住地とお墓の距離
  • 継承者としての適性

お墓の名義変更に関する手続き

お墓を継承する場合、名義変更を行う必要があります。

必要書類

  • 墓地利用権証明書(墓地使用許可証)
  • 祭祀継承者の印鑑登録証明書
  • 戸籍謄本(前継承者の死亡が確認できるもの)

手数料

  • 公営墓地: 数百円〜数千円
  • 民営墓地: 約1万円

また、名義変更を行政書士に依頼する場合、約2万円〜3万円の費用がかかります。

まとめ

お墓は相続放棄をしても継承拒否はできませんが、負担を軽減する方法はいくつかあります。家族や親族間で話し合い、継承者を決定した後、名義変更や墓じまいを行うことで、維持管理の負担を減らすことが可能です。永代供養や合祀墓を活用すれば、費用を抑えつつ手厚い供養が実現できます。

そのほかの「よくある質問」はこちら

表示するエントリーがありません。