qa8

よくあるご質問

一覧に戻る

意外と知らない「享年」「行年」「没年」を正しく理解!お墓の追加彫刻と納骨堂対応を徹底解説

お墓の追加彫刻では、故人の情報を正確に刻むことが重要です。特に「享年」「行年」「没年」「当年」といった表記については、それぞれの違いを正確に理解する必要があります。本記事では、これらの用語の違いを整理し、石材業者への正確な依頼方法や費用の目安、さらには現代の葬送方法での対応について詳しく解説します。

 

「享年」とは?

「享年(きょうねん)」は、故人が亡くなった年齢を数え年で表したものです。仏教の考え方に基づき、この世に生を受けた胎児の時点から年齢を数えるため、満年齢より1~2歳多いのが特徴です。

現代では「享年〇〇歳」と表記されることが一般的ですが、仏教的には「歳」や「才」を付けないのが本来の形です。主に浄土宗で用いられますが、他の宗派でも広く使われています。

享年の計算方法

  • 誕生日を迎えていない場合:満年齢+1歳
  • 誕生日を迎えた場合:満年齢+2歳

「行年」とは?

「行年(ぎょうねん)」も故人の亡くなった年齢を表しますが、満年齢で計算されます。行年は、この世で修業を積んだ期間を指すため、仏教的には「娑婆(しゃば)」で生きた年齢とされています。

行年が用いられる場面

行年は、主に日蓮宗で使用されることが多い表記です。数字の後には一般的に「歳(才)」を付けます。

「寿算」とは?

「寿算(じゅさん)」は、浄土真宗において用いられる故人の年齢の表記です。享年や行年と異なり、数え年でも満年齢でもどちらでも使用されますが、主に高齢で亡くなった方に対して使用されることが多いです。

例:寿算〇〇歳

「没年」とは?

「没年(ぼつねん)」は、故人が亡くなった年を指します。年次としての「没年」だけでなく、「没年〇〇歳」と年齢を補足する表記にも使われます。

例:

  • 没〇〇年〇月〇日(命日を指す)
  • 没年86歳(補足的に年齢を記載)

没年月日は命日とも呼ばれ、特に重要視される日付の一つです。

「当年」とは?

「当年(とうねん)」は、水子や産まれて間もなく亡くなった子どもに対して使用される表記です。数え年で1歳、満年齢では0歳に該当します。幼い魂を供養する際に用いられる特別な表現です。

例:当年、当歳、当才など

お墓へ追加彫刻を依頼する流れと費用

追加彫刻の費用相場

お墓に故人の戒名や享年などを追加彫刻する費用は、1人あたり約2万~5万円が目安です。ただし、以下の条件により費用が変動します。

  • 現場での彫刻が可能かどうか
  • 墓石を移動する必要があるかどうか(運送費が加算される場合あり)

追加彫刻の流れ

  1. 石材業者への依頼
    故人の戒名、俗名、享年(または行年)、没年月日などの情報を伝えます。この際、口頭ではなく書面で伝えることが重要です。

  2. 見積もりの取得
    複数の石材業者から見積もりを取り、費用や作業内容を比較します。

  3. 彫刻の実施
    現地で彫刻を行う場合、作業は1日で完了することが多いですが、墓石を移動する場合は数週間かかることもあります。

  4. 納骨式の準備
    彫刻が完了したら納骨式を行います。僧侶を招いて読経供養を行い、墓石を移動させて遺骨を納骨します。

納骨式の費用

  • 石材業者による墓石移動:2万~3万円
  • 僧侶へのお布施:3万~5万円

新しい葬送方法における享年の扱い

納骨堂

納骨堂では、戒名や享年を記載した位牌やメモリアルプレートを用意することが一般的です。しかし、無宗教の施設では俗名のみを記載する場合もあります。

 

樹木葬

樹木葬では墓碑に自由なデザインを彫刻できるため、遺族が希望すれば享年を刻むことも可能です。一方で、抽象的な言葉やイラストを刻むことが多いです。

 

海洋散骨

海洋散骨では遺骨を自然に還すため、墓碑や彫刻は行われません。ただし、メモリアルプレートを用意する業者もあり、希望に応じて戒名や享年を記載できます。

 

追加彫刻に関する注意点

情報の伝達ミスを防ぐ

戒名や享年の数え間違い、漢字の誤りなどがあると、修正に費用と時間がかかります。情報は必ず書面で伝えましょう。

 

墓誌の活用

お墓に彫刻スペースが不足している場合、墓碑の近くに墓誌を建てることで対応できます。費用相場は10万~20万円です。

 

修正費用

彫刻済みの名前を削る場合、方法によって費用が異なります。

  • 墓石交換:約50万~100万円
  • 削り直し:約10万~50万円
  • パテ埋め:1文字あたり1万~3万円

まとめ

お墓に刻む年齢は「享年」が一般的ですが、行年や寿算も宗派によって使用されます。追加彫刻を依頼する際は、正確な情報を石材業者に伝え、見積もりを取ることでスムーズに作業を進められます。また、納骨堂や樹木葬などの新しい葬送方法においても、戒名や享年の扱い方を確認し、故人に最適な供養方法を選びましょう。

そのほかの「よくある質問」はこちら

表示するエントリーがありません。